ハンチング現象とは
油圧システムを搭載したシステム機器もハンチング現象と呼ばれる不具合が発生する時があります。ハンチング現象とは、速度や位置が指示目標値の付近で安定せず上下する現象を言います。
座標(位置)指定サーボ動作の場合、オーバーシュートなどにより目標位置で装置が安定せず振動したりします。サーボ制御を行っていない(オープンループ)油圧装置の場合でも、装置を動かそうと操作すると速度が一定に安定せず、加速・減速を繰り返すハンチング現象として現れる事があります。
この場合、装置が重力に抗う(上昇する)方向で発生する事はまずありません。重力方向(下降)動作の時に発生するパターンがほとんどです。一定速度で下降操作をしているのにも拘わらず装置が加速・減速を繰り返してしまい、ハンチング現象となって現れます。
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下り坂走行で速度が安定しないといったハンチング現象もあります。ハンチング現象の原因は、油圧機器の特性や機械装置の共振などの要因が複雑に作用しあって発生します。ハンチング現象はシステムにとって重大な障害となります。
当社では計測による油圧機器の特性把握や機械装置の動特性把握などの要因解析を行っています。得られたデータはノウハウとして蓄積し、製品開発に役立てています。